2024年12月20日
第225回
流行語大賞「ふてほど」ってなに?!
 今年も師走がやってきました。世間では1年は早い、あっと言う間に年末になってしまったと言う人が多いようですが、私には今年はかなり長い1年だったように思えます。
 家内が2~3年前から長期入院中なので、この歳になって一人暮らしとなり、肉体的にも大変でしたが精神的にも疲れました。夜、誰も待っててくれない、暗くて寒い自宅に帰るのは侘しいものです。
 その挙句10月初旬に家内が身罷りました。人が一人亡くなると言うことは大変なことです。精神的な打撃はもちろんですが、法的手続き、仏事の手配など慣れないことがずっと続きます。
 それに加えて私自身何度も体調を崩し、肺炎になりかけて入院までしました。実は今年は年男でしたので、ほのかな期待をしていたのですが、完全に裏目に出ました。こんな年は早く終わって輝かしい新しい年を迎えたいものです。
 1年を締め括る年の終わりの理事長コラムが私事の愚痴で始まってしまい恐縮ですが、私事はさて置いて。

 今年の流行語大賞が「ふてほど」と発表されました。この単語皆さんはよくご存じかもしれませんが、私は使ったことはもちろん、聞いたこともありませんでした。
 解説によれば、「不適切にもほどがある」の略で、テレビドラマの題名のようです。物語は昭和から令和の時代にタイムスリップした阿部サダヲ演じる主人公が価値観の違いに戸惑いながらも奮闘する姿をコミカルに描き、コンプライアンスに縛られがちな現代を風刺して話題になったドラマだそうです。
 私はこのテレビドラマは見ていませんでしたが、TVはニュースやスポーツ番組など良く見る方です。しかし、この1年間一度も聞いたことのない単語でした。
 例年は流行語大賞ともなれば、その年によく使われていて、選ばれた言葉が私の予想以外のものだったとしても知ってはいて、意味も使い方も分かるものが選ばれていたと思います。
 今回、どうしてこの単語が選ばれたのか分かりません。皆さんにもう一度聞きます。皆さんには馴染みの単語だったのでしょうか。知らないのは私だけだったのでしょうか。そうだとすれば私も世間に疎くなったものです。
 因みにノミネートされた30語を調べてみました。その中で私がピンと来たのは先ず「50-50」。野球ファンの私としてはこれが一番だと思います。次が「裏金問題」「新紙幣」「トクリュウ(闇バイト)」で、少し下がって「令和の米騒動」「はて?」「もうええでしょう」「初老ジャパン」あたりでしょうか。逆に聞いたことのない言葉で意味が分からないのが「ふてほど」の他にも「アザラシ幼稚園」「猫ミーム」「8番出口」などでした。
 さて、知ってるふりをしてこの単語を使うとすればどんなシチュエーションでしょうか。そもそもの語源からすれば「不適切にもほどがある」と言う意味ですので、良い場面では使えないと思います。的確に使えば却ってシラケてしまうでしょう。逆にコンプライアンスに縛られ過ぎた言動のあった時に「そりゃぁ、ふてほどだね」と言えば受けるのでしょうか。
 愛読者の皆さん、私が流行に後れないために使い方を教えてください!