2022年8月19日
第197回
オールオン4治療法が健康寿命を延ばす!
 東海地方は毎日極暑日が続いています。一方、東北では連日大雨で被害が出ています。気候変動は増々厳しくなって来たように思います。それに新型コロナも収束しません。夏休みに入って皆さん如何お過ごしでしょうか。
 私は恒例の木曾駒高原ゴルフ会だけは出かけたいと思っていますが、その他の予定は諦めて、家で高校野球でも観ながら大人しくしているつもりです。

2~3カ月前、ゴルフ場で私がとんかつ定食を食べているのを見つけたゴルフ友達が、「近藤さん、そんな固いものが食べれるって、歯が良いですね。私はほとんど入れ歯でオムライスしか食べれない」と嘆いていました。

 実は私も10数年前は下顎が総入れ歯で上顎もほとんど入れ歯でした。もちろん固いものは食べれず、何時も不快感があり、大きな声で話すと入れ歯が飛び出しそうで人と話すのも気を使っていました。当時掛かっていた歯医者さんにインプラントを相談しましたが、私の歯槽骨が短かくてインプラントが打てないので難しいと言われました。それに3~4本ならともかく総入れ歯のインプラントは無理だと言われて諦めていました。

 処が当院歯科に赴任してきた八島先生がオールオン4治療法を施行すれば上顎、下顎ともインプラントが出来ると言ってくれました。
 オールオン4治療とは上顎、あるいは下顎の全ての歯が無い場合でも4本から6本のインプラントで固定式の安定した12本の義歯が入り、治療したその日から噛むことが出来る治療法です。
 従来のインプラントでは12本の義歯を入れるには原則12本のインプラントが必要でした。これは現実には歯槽骨が持ちませんので、総入れ歯の人に取っては上顎、あるいは下顎全体のインプラントは無理と考えられていました。ですからこの治療法は画期的な方法です。只、インプラントの出来る歯科は一杯ありますが、この方法が出来る歯科医は名古屋でも彼を含めて数人しかいないようです。

 早速、上下両顎のオールオン4の手術を受けました。最初多少噛み合わせの違和感はありましたが、しっかり歯茎に固定した歯で物を食べれる快感は格別でした。固いものがしっかり噛めて食べれるようになったのはもちろん、食事中や会話中に義歯が飛び出す心配も無くなり、大声で笑うことも出来るようになりました。又、活舌も良くなったような気がします。そして入れ歯の手入れも必要なく、普通の歯磨きだけで充分になりました。
 初期の頃は時々歯茎の炎症が起こり、微調整をしていましたが、咬力のバランスが取れてきたようで今ではそれも無くなり、あれから10数年経ちますが、上顎、下顎とも総義歯であることを忘れてしまうほどです。
 もしも従前の取り外し総入れ歯で、柔らかいものしか食べれずに過ごしていたら、今頃はこんなに元気ではいられなかったと思います。おかげで健康寿命も随分延びた気がします。

 そんな話をしてオールオン4治療を勧めたら、彼も直ぐ治療を受けました。最近ゴルフ場で会った時に、「やって良かった。何年ぶりかで、好きなステーキや、硬いものでも、なんでも食べれるようになった。腹に力が入ってボールも飛ぶようになった気がする」と喜んでいました。
 保険適応が無く総額130万円位かかるのがネックですが、健康寿命の延長のためと考えればお得な投資だと思います。総入れ歯で悩んでいる人は是非お試しください。